『踊る大捜査線』シリーズが描く組織論と青島・室井の信頼関係についての考察を紹介。特に青島の変化に観客が感じたモヤモヤを考察。
シリーズが長年にわたり支持された理由は、組織論に深く根ざした物語展開にある。
主人公の青島俊作(織田裕二)は、現場第一主義を貫く刑事であり、組織の官僚主義や庇い合いに対してNOを突きつける姿勢が視聴者に痛快さを与え続けてきた。
彼は、出世に興味を示さず、上司や組織に対しても果敢に立ち向かうキャラクターで、特に組織に属する視聴者にとっては共感を呼ぶ存在となっている。
一方、室井慎次(柳葉敏郎)はキャリア組の官僚でありながら、青島の信念に共鳴し、現場の刑事が働きやすい環境を整えることを誓う理想的な上司として描かれている。
室井は常に「現場の君たちを信じる」と口にし、特にビジネスパーソンにとって憧れの存在となっている。
シリーズを通じて、青島と室井の「約束」が物語の推進力となり、組織改革の重要性が強調されてきた。
劇場版では、青島が「リーダーが優秀なら、組織も悪くない」と語るシーンがあり、上司と部下が相互理解を深め、組織をより良くするために努力する姿が描かれている。
室井もまた、部下の優秀さを重視し、青島を評価し続けた。
だが、『踊る大捜査線 THE FINAL』では青島の姿が信頼できる刑事に見えず、観客はその変化に残念さを感じることもあった。
このように、青島と室井の関係は相互信頼に基づいており、組織の理想形を示している。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/cd15b82b8f6a12394beb8280eaf9b63f87855afe
コメントでは、『踊る大捜査線』に対するさまざまな意見が寄せられました。
多くの方が青島と室井の絆や、作品全体の組織論について考察していました。
特に、シリーズの最終作に対する感想では、事件解決後の非情な終わり方にモヤモヤしたという意見があり、視聴者が持つ期待感とのギャップを感じた方が多かったようです。
また、青島が「事件に大きいも小さいも無い」と語っていた点を挙げ、被害者のことを考える姿勢が重要だと指摘するコメントもありました。
さらに、青島のキャラクターについては、彼がただのヒーローではなく、悩みや迷いを抱えた人間臭い存在であることが魅力だという意見がありました。
シリーズの初期作品を名作と考える方が多い中、3以降の作品には違和感を覚えるという声もあり、特に青島が登場しないスピンオフについては不自然さを感じるというコメントが見受けられました。
最後に、作品のコメディ要素や、青島と室井の関係性の深さについても触れられ、ファンがそれぞれの視点で作品を楽しんでいることが伝わってきました。
ネットコメントを一部抜粋
警察官は事件を解決しても、別の事件が起これば息つく暇も無く即座に駆り出されるという、ある意味では非情な終わり方をした。
青島は「事件に大きいも小さいも無い」と言っていた。
青島は現場の現実を突きつける役で、室井は本庁にいながら現場が仕事をしやすいようにする理解者だった。
踊るは2までが名作で、3以降は登場人物が増えるので素直に楽しめなかった。
青島はただの正義のヒーローではなく、とても人間臭いキャラクターだったはずだ。