TSMCはAI需要に支えられ、過去最高の業績を達成。一方、ASMLは顧客の低迷により業績が悪化し、株価が急落。両社の違いがAI市場の現状を示唆。
TSMCは2023年10月17日に発表した第3四半期の決算で、前年同期比54%増の3253億台湾ドル(約1兆5200億円)という驚異的な純利益を記録しました。
この成長は、AIチップの需要が依然として高いことを示唆しており、特にエヌビディアやAMD、クアルコムなどAI関連企業の需要がTSMCにとっての強力な支えとなっています。
一方、ASMLは2024年10月15日に発表した決算で期待を下回り、2025年の業績見通しを大幅に下方修正した結果、株価が急落しました。
ASMLの顧客であるインテルやサムスンは、技術面でTSMCに遅れをとっており、業績が低迷しているため、ASMLの業績にも悪影響を及ぼしています。
インテルは1万5000人のレイオフを含む事業再建を進めており、サムスンも業績不振について謝罪する事態に至っています。
これに対し、TSMCはAI主導のチップブームの恩恵を受けており、顧客基盤の違いが業績に大きく影響していることが明らかです。
さらに、チップメーカー各社が新型コロナパンデミック中に需要に応じて製造能力を増強したことも、現在の市場の変動要因の一つとされています。
TSMCのCEOである魏哲家(C.C. Wei)は、AIの需要がバブルではなく、実際の成長を反映していると強調しました。
このように、TSMCとASMLの業績差は、AI市場の現状を浮き彫りにしており、今後の動向に注目が集まっています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/b14abf63fc9dc408b0d60e9f79ca48909aae249f