マンガ配信サイト「マンガ図書館Z」が2023年11月26日にサービスを停止することを発表。収益還元の困難さが理由で、運営会社は他社ストアへの作品提供に注力する方針。
このサイトは、漫画家の赤松健氏が2011年に設立した「Jコミ」を前身とし、絶版漫画や単行本化されなかった作品を権利者からの許諾を得て配信してきました。
停止の理由は、作家への収益還元やサイトの運営が困難となったためであると運営会社のJコミックテラスは説明しています。
具体的には、10月29日に決済代行会社からアダルトコンテンツの取り扱いを理由に契約解除の通知があり、これにより決済サービスとプレミアム会員サービスが停止されることが告知されました。
この状況を受けて、運営会社は資金繰りの試算や運営の立て直しを試みたものの、作家への還元ができない運営を続けることは信頼を裏切ることになると判断し、サービス停止を決定しました。
今後、運営会社は他社ストアへの作品提供に注力しつつ、サイトの再始動の可能性も探る方針です。
また、マンガ図書館Zでは、赤松氏が6月に国際ブランドのクレジットカードから特定のワードを含む作品の配信停止を要求されたことを明らかにしており、これに伴い特定の作品が配信停止となっています。
2024年4月からは、他のコンテンツサービスでも同様のクレジットカード決済停止が相次いでおり、業界全体に影響を及ぼしている状況です。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/48beed1796a89e7dbb186b801f0dd1bfa3e0528c
「マンガ図書館Z」のサービス停止に関するコメントでは、決済サービスの影響が多くの人々に懸念されていました。
特に、海外のカード会社が日本のアニメやマンガコンテンツに対して厳しい規制を設けていることが指摘されており、数年前のアメリカでの訴訟がその背景にあるとの意見がありました。
これにより、VisaやMasterなどのカードブランドが敏感になり、日本独自の決済サービスの必要性が強く求められていました。
また、赤松健さんのような著名な漫画家でさえも、クレジットカードの規制に対抗できない現状が「決済植民地」と表現され、立法による対抗策が期待されていました。
さらに、現在の決済環境がビジネスチャンスを生む可能性も指摘されており、特に新たな決済手段の導入が求められていました。
コメントの中には、クレジット会社が文化の検閲権を握ることに対する懸念もあり、国境を超えた影響力に対する不安が表明されていました。
全体として、マンガやアニメ文化を守るための独自の決済手段の必要性が強調されていたのが特徴的でした。
ネットコメントを一部抜粋
もう、ガラパゴス化しても良いから、外国の文化的背景や善悪の判断に左右されない日本独自の決済サービスを作って欲しい。
これってカード会社が悪いというより、数年前のアメリカの訴訟のせいですね。
赤松健さんは漫画家であり、何より現職の与党所属の国会議員。
並みの企業じゃどうあがいてもシェア奪取できないような超大手が、自ら縄張りを捨てはじめているのだからビジネスチャンスではあるでしょうね。
クレジット会社が世界中の文化の検閲権利を握ってはならない。