韓国で北朝鮮スパイが思想転向を強要されたとして国家賠償を求めたが、一審で敗訴した事例が報じられた。
要約すると韓国で国家保安法違反の罪に問われた北朝鮮のスパイ、廉氏(58)は、刑期を終えて出所後、「国家が住民登録や就職、政府支援を通じて思想転向を強要した」と主張し、韓国政府に対して1億ウォン(約1100万円)の国家賠償を求める訴訟を起こした。
しかし、一審ではこの訴えが却下され、廉氏は敗訴となった。
廉氏は北朝鮮の工作機関である偵察総局の一員であり、2011年に中国の偽造旅券を使って韓国に入国し、国際結婚を通じて合法的に韓国国籍を取得しようとした。
彼の任務は韓国の主要インフラや仁川港の情報を収集することだったが、2016年に公安当局に摘発され、懲役5年の判決を受けた。
出所後、家族も故郷もない廉氏は政府の保護施設で生活し、北朝鮮への帰還や国家保安法の廃止を求める一方、韓国国民としての権利を求めていた。
彼は住民登録証の発行を求めたが、北朝鮮出身者には裁判所の許可が必要であり、住民登録がなければ社会での身分認証や政府支援が受けられないという困難に直面していた。
このような背景から、廉氏の訴訟は異例のケースとして注目されている。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/c9ff3947378a82705aa5b7b4d70f8e8de5e37140