「Docker Desktop 4.36」がリリースされ、macOSの新しいサインイン強制メカニズムやWSL 2 monoの統一など、企業向けの管理とセキュリティが強化されました。
この新バージョンでは、企業環境における管理の簡素化とセキュリティの強化が主な焦点となっています。
特に注目すべきは、macOS用の新しいサインイン強制メカニズムです。
この機能は構成プロファイルを使用し、モバイルデバイス管理(MDM)ソリューションを通じて大量のデバイスに迅速に展開可能です。
これにより、認証されていないユーザーのアクセスを制限し、必要なポリシーを組織内のデバイスに適用することが保証されます。
また、複数の組織へのサインインを強制することもでき、企業のセキュリティを一層強化します。
加えて、PKGインストーラーによる一括デプロイもサポートされており、企業のIT管理者にとって利便性が向上しています。
さらに、「Docker Business」の早期アクセスとして提供される新しいデスクトップ設定管理機能により、設定ポリシーをクラウドから直接「Admin Console」を介して一元的に展開・実施することが可能となります。
これにより、組織全体での一貫性と効率性が向上します。
新機能には「Enhanced Container Isolation」(ECI)や「Desktop Settings Management」も含まれており、これらもアップデートされています。
特に注目すべきは、WSLディストリビューションが「WSL 2 mono」に統一されたことです。
これにより、「Windows Subsystem for Linux 2」(WSL 2)を利用する場合、WindowsとMac間で一貫したデータワークフローが保証され、クロスプラットフォームでの運用が柔軟になります。
また、データとシステムファイルの分離によりI/O競合が削減され、Dockerのパフォーマンス向上や待ち時間の短縮が期待されます。
「Docker Desktop」は、コンテナー仮想化プラットフォーム「Docker」をデスクトップ環境で手軽に利用できるGUIフロントエンドであり、Windows、Mac、Linuxに対応しています。
なお、無償で利用できるのは中小企業(従業員数250人未満、年間収益1,000万ドル未満)、個人使用、教育目的、非商用のオープンソースプロジェクトに限られており、それ以外の利用には有料サブスクリプションが必要です。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/819e4ccecdc196867484d1a4b982afd16bb5cc8a