中国の8ナノ半導体製造装置開発の誤報とその背景

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中国が8ナノメートル級の半導体製造装置を開発したとの誤報が広まりましたが、実際には技術指標の誤解によるものでした。米国の制裁下で技術自立を目指す中国の焦りが影響しています。

要約すると最近、中国が独自技術で8ナノメートル級の半導体製造が可能な深紫外線(DUV)露光装置を開発したというニュースが広まりました。

この情報は中国のポータルサイトやソーシャルメディアで初めて報じられ、台湾や香港、韓国のメディアも続いて報道しました。

しかし、これは誤報であり、中国工業情報省が発表した2024年版の重要技術設備普及リストに掲載された技術指標を誤解した結果です。

実際には、中国製の露光装置は8ナノメートル級の半導体製造が可能ではありませんでした。

米国などの西側諸国からの厳しい半導体制裁の中、中国は技術的自立を目指しており、その焦りがこの誤報を引き起こしたと考えられています。

最近、中国では「中国版エヌビディア」として注目されていたAI半導体企業が次々と倒産し、資金を集めながらも結果を出せずに崩壊しています。

誤報の発端は、工業情報省の資料に含まれる露光装置の技術指標で、解像度65ナノメートル以下、オーバーレイ精度8ナノメートル以下という表現が誤解を招きました。

この装置は上海微電子装備(SMEE)が開発したもので、実際の解像度は65ナノメートルであり、オーバーレイ精度も8ナノメートルまでの誤差を許容するものでした。

中国当局はこの設備を「技術的な突破口」として公開しましたが、実際にはオランダのASMLが2009年に発売した初期のDUVモデルと類似の仕様であり、最新のDUV装備と比較すると大きな差があります。

参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/34ad10686584fce721f33f85b383130986de04c4

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