クアルコムが新しいモバイルチップ「Snapdragon 8 Elite」を発表。グラフィック性能が向上し、デバイス上でのマルチモーダル生成AIアプリの実行が可能に。主要メーカーが採用予定。
この新しいチップは、第2世代の「Qualcomm Oryon CPU」、新しい「Qualcomm Adreno GPU」、そして「Qualcomm Hexagon NPU」を搭載しており、特にグラフィック性能の向上が強調されています。
Snapdragon 8 Eliteは、24MBのトータルキャッシュを持ち、最大4.32GHzの動作周波数を誇ります。
シングルコアの処理能力は45%、ウェブブラウジングの速度は62%向上しているとのことです。
Qualcommのモバイル端末担当SVP兼GMであるChris Patrick氏は、この新しいプラットフォームが消費者に新しい体験を提供することを期待していると述べました。
特筆すべきは、Snapdragon 8 Eliteによって、デバイス上でマルチモーダル生成AIアプリケーションを実行できるようになる点です。
これにより、テキストだけでなく、写真、ビデオ、音声などのマルチモーダルデータに対応した高度なアプリケーションが可能になります。
Patrick氏は、この製品がパーソナライズされたマルチモーダル生成AIをデバイス上で直接提供し、ユーザーのプライバシーを優先しつつ、音声、文脈、画像の理解を向上させると述べています。
デバイス上で処理を行うことで、クラウドへのデータ送信を省き、遅延が少なく、処理速度が向上するだけでなく、セキュリティも強化されます。
また、データセンターでのエネルギー消費を最小限に抑えることも可能です。
Snapdragon 8 Eliteは、AIリライティングや「Video Magic Eraser」、「AI Pet Suite」などの機能を通じて、写真の撮影や編集機能を強化し、マルチプレイヤーゲームの性能向上にも寄与します。
クアルコムは、Snapdragon 8 Eliteを搭載するフラッグシップ機種をまだ発表していませんが、サムスン、ASUS、OnePlus、OPPO、Honor、iQOO、RealMe、Redmi、Xiaomiなどの主要メーカーに採用される予定で、数週間以内に発売される見込みです。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/3b22543042017e0a752ed46843aa903ffe5e3cba