アダム・バック氏が量子コンピュータがビットコインを強化する可能性について言及。ポスト量子暗号の実用化は数十年先で、量子コンピュータの脅威に対する懸念もあるが、現状ではビットコインの暗号化が直ちに破られることはないと予測。
彼は、量子コンピュータの計算能力の向上が暗号資産にとって脅威になるのではないかという懸念に対し、新たな視点を提供しています。
バック氏によると、ポスト量子暗号(PQC)の実用化には「少なくとも数十年先の話」であり、ハッシュベースのPQスキームがビットコインに採用される可能性は低いと予想しています。
彼は、PQ署名の研究が進むことで、よりコンパクトで保守的な署名が生まれると期待しており、ビットコインはこれらの新しいスキームを選択肢として取り入れることができると述べています。
署名は、ビットコイン所有者の証明を行う重要なメカニズムであり、取引時には秘密鍵が使用されます。
正しい署名がないとデータは書き換えられないため、セキュリティが保たれています。
最近、グーグルは新しい量子コンピューターチップ「ウィロー」を発表しました。
このチップは、現行のスーパーコンピュータで数兆年かかる計算を5分未満で実行できる能力を持っており、量子エラー訂正の課題を解決する可能性があります。
しかし、バック氏は「ウィロー」のような量子コンピュータがビットコインの暗号化を直ちに破るためには、1300万量子ビットが必要だと指摘しており、現段階ではその規模に達していないと述べています。
イーサリアムの共同創業者であるヴィタリック・ブテリン氏も量子コンピュータのリスクに対処する方法を提案しており、今後のプロジェクトにおいても量子コンピュータの脅威への対応が進むことが期待されています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/a6a5f3352a4f1cac8a46c46e2fce262c3a847363