シンフォニアテクノロジーが開発した新しいパネル搬送AMRシステムは、半導体製造の後工程の自動化を促進し、効率的な搬送を実現します。2026年度には製品化を目指し、将来的な売上目標も設定されています。
後工程とは、半導体ウエハーを切り分け、パッケージングを行い、最終的なデバイスを形成する工程を指します。
近年、半導体の微細化が進む中で、3ナノメートルプロセスの量産が実現し、次の2ナノメートルプロセスの開発が進められていますが、技術的な難易度が高く、微細化には限界が見え始めています。
そこで、後工程での技術革新が重要視されており、高機能化や低消費電力を実現するために、異種チップを一つのチップにまとめる「チップレット」や、チップを積層化する「3D実装」といった先進的なパッケージング技術が注目されています。
シンフォニアテクノロジーは、これらの技術に対応するため、クリーンルーム環境での自動化を進め、効率的な搬送技術を提供しています。
特に、ウエハー格納用ポッドの出し入れを行う「ロードポート」装置を主力としており、前工程では自動化が進んでいますが、後工程では人手作業が多く残っています。
新たに開発されたパネル搬送AMRシステムは、200~600ミリメートル角のパネルに対応し、最大100キログラムの重量を運搬可能です。
このシステムは、柔軟な搬送経路を持ち、後工程の自動化を促進することが期待されています。
榊茂之新事業企画室長は、インターポーザーの大型化や後工程の自動化ニーズが高まると予測し、2026年度には製品化を目指し、27年度には売上20億円、30年度には40億円を目指すとしています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/fde5f515d32eb6d26e323d37966f3bc354d670b3