NECと豊田自動織機が量子コンピューティングを活用し、フォークリフトの荷積みと配車を最適化する新システムを開発。効率的な物流が期待される。
要約すると日本電気株式会社（NEC）は、株式会社豊田自動織機と共同で、量子コンピューティング技術を用いた新しい物流最適化システムを開発した。
このシステムは、フォークリフトの出荷時における荷積みと配車の組み合わせを効率的に最適化することを目的としている。
2023年10月から豊田自動織機の高浜工場で本格的に運用が開始される。
この工場では、年間約4万台のフォークリフトを生産し、全国に出荷しているが、顧客のオーダーによる車両の仕様が多岐にわたるため、重量や形状が異なる車両を複数のトラックに積載し、効率的に配車することは非常に複雑な課題であった。
従来の技術では、約1兆通りにも及ぶ組み合わせを自動化することが難しく、運用効率が低下していた。
さらに、計画立案には経験豊富な人材が必要であり、人材育成も大きな課題となっていた。
NECは、豊田自動織機およびその情報システム開発を担当する豊田自動織機ITソリューションズと協力し、量子コンピューティングを活用したアプリケーションを開発。
このアプリケーションは、トラックの最大積載重量や荷台サイズ、配送先など、約100項目の制約条件を考慮し、組合せ最適化問題を解決する。
実際に高浜工場での出荷計画業務に適用した結果、熟練者の約6分の1以下の時間で計画を立案でき、積載率の向上も実現した。
また、このシステムは輸送費の削減やCO2排出量の低減にも寄与することが期待されている。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/0fe9da7987b3784e957c269c6b8b65d39e500132