2025年の世界IT支出は9％成長が予想され、AIやクラウドサービスが成長を牽引。しかし、中国の影響が不安要素として指摘されています。
この見通しは、信用格付け会社S&P Global Ratingsが発表したレポート「Solid IT Demand Bodes Well For Technology Credits In 2025」に基づいています。
レポートによれば、IT支出の成長は主に人工知能（AI）技術とクラウドサービスの需要に起因しています。
特に、AIインフラへの投資を行う大手クラウドサービスベンダーは、2025年も前年対比で20％以上の収益成長を見込んでおり、企業のクラウドサービス移行とAI技術の進化がこの成長を後押ししています。
具体的には、ビジネスアプリケーションやワークフローとAI技術の連携が進むことで、ソフトウェア分野の支出は2025年には前年比10％の成長が期待されています。
また、ハードウェア分野でも、ハイパースケーラーによる投資拡大や企業の支出増加により、サーバの出荷量は前年比4％の成長が見込まれています。
さらに、2024年に下降気味だったネットワーク機器への支出も、2025年には前年比7％の成長が予測されています。
これは、AI技術の取り組みを支えるために、安全で堅牢なネットワークインフラへの需要が高まっているためです。
しかし、S&P Global Ratingsは中国の動向を不安要素として挙げています。
中国は世界のIT支出の約10％を占め、ハードウェアや半導体のサプライチェーンにおいて重要な役割を果たしています。
米中関係や世界的なサプライチェーンの混乱が生じれば、世界のIT支出に影響を与える可能性があります。
全体としてIT市場の見通しは明るいものの、PCやスマートフォンなど特定の分野には不確実性が存在しており、収益性が課題となる可能性があります。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/cfc03a4fbb631e3f4189d980470b5b6dbc3f24d8