日本の宗教観は多神教ではなく、多神多仏であり、神道と仏教が共存していることを解説しています。
著者は、昨年亡くなった松岡正剛の思想を基に、日本人の宗教観が一神教や多神教ではなく、「多神多仏」であることを強調します。
これは、8世紀や9世紀に神宮寺が設立され、神前で仏教の経典が読まれるようになった歴史的な背景に由来しています。
日本には八百万の神々が存在し、仏教や道教、民間信仰も混在していますが、個々の日本人の宗教観は曖昧で理解しにくいとされています。
多くの日本人は、結婚式では神道、葬式では仏教を選ぶなど、両方の宗教を行き来する生活を送っており、神棚と仏壇を持つ家庭も少なくありません。
また、年末年始にはクリスマスや初詣など、様々な宗教的行事を無意識に行っています。
初詣の参加者数は平成年間で8000万人を超え、平成20年には9818万人に達しましたが、神社仏閣の御祭神や本尊に対する知識は乏しいのが実情です。
これらの行動から、日本人の宗教観は一貫していないように見えますが、実際には日本の文化や歴史に根ざした独自の宗教観が存在していることを示しています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/f5ff7525884cf50636a4a838c12813ec4163f511
多くのコメントでは、日本人の宗教観が多神多仏であることが強調されていました。
特に、田舎での生活を通じて、仏壇と神棚が共存している家庭が多かったり、祖先を敬う文化が根付いていたりする様子が描かれていました。
日本では、宗教が一つに凝り固まることなく、様々な神や仏を尊重する姿勢が一般的であり、特定の宗教に縛られない自由な信仰が好まれると述べられています。
また、宗教行事は形式的に行われることが多く、実際の信仰心は薄いと感じる人も多かったようです。
さらに、宗教の自由が保障されていることが、日本の良いところであるという意見もありました。
日本の宗教観は、他国のように戒律に縛られることなく、柔軟に信仰を取り入れることができるため、平和であるという意見が多く見受けられました。
多神教的な信仰が根付いている日本においては、信仰を持たない人々も多く、宗教儀式が行事として行われることが一般的であると考えられていました。
このように、日本人の宗教観は、個人の自由や多様性を尊重し、柔軟な形で信仰が存在していることが明らかになっています。
ネットコメントを一部抜粋
田舎で育ちましたが、実家では仏壇の横に神棚があって祖母や母は毎朝お供えをあげていました。
宗教はすなわち、人間の力を超えた何かを崇拝することで、別に1つの何かだけが正しいわけでもない。
確かに一人一人の宗教観は分りにくい。
強制するのではなく、宗教の自由が認められていることが、日本の良いところだと思う。
平安時代の歌人西行は伊勢神宮に行ったときに「何事のおわしますかは知らねども、かたじけなさに涙こぼるる」と歌ったそうだけど。
少なくとも一神教ではないのだから、あらゆる畏怖の対象が信仰の対象になっていいんじゃない?