Spotifyの日本上陸は、CD文化や著作権問題が影響し、他国に比べて遅れました。日本は音楽市場が成熟しているものの、デジタル化が進んでいなかったためです。
この遅れの背景には、日本独自の音楽市場の特性が大きく影響しています。
日本は世界第2位の音楽市場でありながら、CD文化が根強く、デジタル化やストリーミングサービスへの移行が他国に比べて遅れていました。
2016年時点では、日本の音楽市場の売上の約82%がCDなどの物理メディアに依存しており、これは国際的に見ても異例の高さです。
特に、AKB48のようなアイドルグループがCD購入特典として握手券や投票券を付与するビジネスモデルが、CDの売上を支える重要な要因となっていました。
また、音楽市場の収入源のトップがフィジカルディスクであり、2018年には日本の音楽市場においてフィジカルディスクが45%を占めていたのに対し、世界全体ではわずか13%に過ぎません。
さらに、日本にはタワーレコードやTSUTAYAといったCD専門店が多く存在し、これらの店舗が音楽文化の中心的な役割を果たしていました。
このように、CDレンタルの業態も定着しており、安価に音楽を楽しめる状況が長年続いていました。
2010年代の音楽市場は成熟している一方で、硬直化していたとも言えます。
海外のストリーミングサービス事業者にとって、日本市場は規模が大きいものの、調整すべきことが多く、新規参入のハードルが高い国と見なされていました。
このような要因が重なり、Spotifyの日本上陸が遅れる結果となったのです。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/2954b2e701f8de8191852b90650d5219be96d11d
コメントでは、Spotifyの日本上陸が遅れた理由として、国内の音楽消費行動が他国と異なる点が指摘されていました。
特に、日本の消費者は国内アーティストを好む傾向が強く、サブスクを利用する際も自分の「推し」を応援するためにCDを購入することが多いとされていました。
サブスクの便利さを認めつつも、アーティストの活動資金としてフィジカルメディアの売上も重要だと考える人が多かったです。
また、安室奈美恵さんのように、突然サブスクで聴けなくなることへの不安もあり、音源を手元に持っておきたいという意見もありました。
さらに、Spotifyのサービス開始が遅れた理由として、国内企業の先行普及を目指す既成勢力の影響が挙げられました。
日本のCD価格が高いことや、音楽ダウンロードの利益率に関する問題も、デジタル化の遅れに寄与しているとの意見もありました。
コメントの中には、サブスクを利用することで新しい音楽に出会えたという声や、逆にCDを手元に持ちたいという気持ちが強いといった意見もあり、音楽の楽しみ方が多様化していることが伺えました。
全体として、Spotifyの遅れた上陸がもたらした影響や、今後の音楽消費のあり方についての関心が高まっている様子が見受けられました。
ネットコメントを一部抜粋
サブスクは普段触れない音楽を気軽に聴けてとても便利。
日本の音楽消費行動は、他国と大きく異なります。
Spotifyの存在は知っていましたが、記事にあるようにその頃にはまだCDがありました。
山下達郎さんもプライベートでは定額聴き放題、いわゆるサブスクで流行りの音楽をチェックしていると言っていました。
一度サブスクの音楽配信サービスを経験してしまうと今更CDは買う気になれないなぁ。