イーサリアムの「Pectra」アップグレードがテストネット「Holesky」で実装。主な機能にはウォレット体験向上やステーキング最大量の増加が含まれ、メインネット実装は4月初旬を予定。
この実装は予定通り行われたものの、ファイナリティが時間内に完了しなかったとの報道があり、開発者たちはその原因を調査中です。
「ペクトラ」はハードフォークを伴うアップグレードで、ホルスキーでの実装はエポック115968において行われました。
エポックはイーサリアムでの時間単位であり、12秒ごとに区切られたスロットが32個集まって1つのエポックとなります。
各スロットでは、単一のバリデーターが選ばれ、ブロックを生成します。
ホルスキーでの実装後、テストネット「セポリア(Sepolia)」での実装も3月5日7:29(UTC)に予定されており、こちらはエポック222464でフォークされる見込みです。
メインネットの実装日は、セポリアの実装が順調に進むことを前提に、3月6日に行われる「Ethereum All Core Developers(ACD)コール」でスロットが決定される予定です。
開発者たちは、メインネットの実装を4月初旬に行うと予想しています。
「ペクトラ」の主なアップグレードには、「EIP-7702」と「EIP-7251」の2つがあります。
「EIP-7702」は、イーサリアムの共同創業者であるヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が提案したもので、ウォレットのユーザー体験を向上させることを目的としています。
このアップグレードにより、通常のアカウントとして利用されるEOA(外部所有アカウント)を一時的にスマートコントラクトとして扱える仕組みが導入され、既存のスマートコントラクトに追加の実装を行わずにEOAに様々な機能を追加できるようになります。
一方、「EIP-7251」は、バリデーターがステークできる最大量を32ETHから2,048ETHに増加させるもので、これにより32ETH以上の額をステーキングしたいユーザーが、複数のノードに分割せずに1つのノードで行えるようになります。
この変更により、新しいノードの構成をする必要があったステーキングの開始がよりスムーズに行えるようになると期待されています。
「ペクトラ」は、実行層(EL)の「プラハ(Prague)」アップグレードおよびコンセンサス層(CL)の「エレクトラ(Electra)」アップグレードを合わせた名称です。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/97ddb4f415a645696ecb7195f293b7d9cd010b02