NECのDX事業「BluStellar」が好調な理由は、顧客の課題解決に向けたシナリオ作りに注力しているからです。ビジネスモデル、テクノロジー、人材を組み合わせ、顧客価値を創出しています。
2024年から始まったこのDX事業は、直近の四半期において同社のITサービス事業の約3分の1を占めるようになり、ITからDXへの転換を実感させる動きを見せています。
NECの吉崎敏文氏は、DX推進に必要な“力”について、記者およびアナリスト向けの説明会で詳しく語りました。
彼は、BluStellarを「お客さまを未来へと導く価値創造モデル」と表現し、その構成要素として「ビジネスモデル」「テクノロジー」「組織/人材」の3つを挙げました。
これにより、顧客が求めるビジネスモデルに対して、NECが提供するテクノロジーとその活用を支える人材を整えています。
さらに、同社は「戦略コンサルティング→サービスデリバリー→運用・保守」という流れでソリューションを提供しています。
従来のITサービスとの違いは、個別の顧客ニーズに応じた製品提供から、経営課題解決に向けた包括的なアプローチにシフトしている点です。
特に注目すべきは「Scenario」というキーワードで、これは顧客の課題を解決するための価値創造シナリオを指します。
吉崎氏は、顧客の課題解決に向けたコンサルティングや製品、サービスを組み合わせることで、顧客価値を創出することを強調しました。
NECは、このScenarioのメニューとして5つの顧客課題に対して8つの取り組みを進めており、業種共通及び業種別のシナリオを整備しています。
彼は、DX事業を推進する際に、オファリングだけでは顧客に受け入れられないことに気づき、顧客の課題解決のシナリオ作りに注力する必要があると認識したと述べました。
このように、顧客起点でのシナリオ作りは、DXを進める上で非常に重要な要素であることが示唆されています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/f54bce71f1ffa771459178462c35d5ca158e3da7