イーサリアムの「ペクトラ」アップグレードがSepoliaでテスト成功。メインネットへの展開が期待されるが、安定性確保のための遅延も考慮。
このアップグレードは、イーサリアムの2024年以来の大規模な改良であり、11の主要な機能を含む「イーサリアム改善提案(EIP)」が一度に実装される計画だ。
主な目的は、ステーキングやウォレット機能の強化、ネットワーク全体の効率性向上にある。
Sepoliaでのテストは、協定世界時(UTC)午前7時29分36秒に完了したが、これは先週にHoleskyテストネットで発生した設定ミスによる失敗の後のことである。
Holeskyは、イーサリアムのメインネットにより近いバリデーター構造を持ち、ペクトラの重要なテスト場とされていたが、現在も運用再開に向けた作業が続いている。
イーサリアムの開発者たちは、3月6日にペクトラのメインネットリリーススケジュールについて会合を開く予定だが、テストの成功が1回のみであるため、安定性を重視してメインネットの展開を遅らせる可能性もある。
ペクトラの重要な提案の一つであるEIP-7251は、ステークできるETHの最大量を32から2048に増やすもので、これによりバリデーターは複数のノードにステークを分割することが可能になる。
また、EIP-7702は、暗号資産ウォレットをスマートコントラクトとして機能させる提案で、ユーザーにとってより使いやすい機能を提供することを目指している。
ペクトラの不安定なテストサイクルは、イーサリアムの開発者が迅速なアップグレードを求められる中で発生しており、最近のETH価格の低迷や他のチェーンに対する競争の激化も懸念されている。
イーサリアム財団は、リーダーシップの問題にも直面しており、今後の展開が注目される。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/7bf2d050659f014235fb4b94f75969e91f38033f