富士通がAI技術を用いて、限られたデータから健康医療分野の因果関係を導出する技術を開発。信頼性の高い因果グラフを活用し、データ不足でも効果的な施策提案が可能に。
要約すると富士通株式会社は、京都大学および弘前大学と共同で、弘前市の住民から得た20年分の健診結果に基づくビッグデータを統合管理する「弘前健診因果ネットワーク」を発表しました。
このネットワークは、約3000項目の健診データをもとに因果関係を推定するためにベイジアンネットワーク技術を用いており、信頼性の高い因果グラフを提供します。
富士通は、このネットワークを自社のAIサービス「Fujitsu Kozuchi」の因果意思決定支援技術と組み合わせることで、限られたデータでも健康医療分野における因果関係を導出できる技術を開発しました。
特に、因果知識転用技術を新たに導入することで、既存の因果関係の知識を転用し、データが不足している状況でも信頼性の高い因果関係を導き出すことが可能になったのです。
この技術は、健康経営において従業員の健康状態を把握するためのデータ分析においても有用で、特に小規模企業においてはデータ量が限られるため、重要な役割を果たします。
また、富士通は「富士通スモールリサーチラボ」を通じて大学との産学連携を進め、AI技術の研究開発を行っています。
因果意思決定支援技術は、さまざまなデータセットから得られた因果関係に基づいて最適な施策を提案し、意思決定を支援するもので、今後はこの技術の精度向上と機能拡充を目指し、健康医療分野におけるAI技術の発展に貢献していく考えです。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/51ba738a7d6ec3618e89381de1a0012789b37a54