イーサリアムの「Pectra」アップグレードのメインネット実装が延期され、テストネットでの不具合が影響。新たなテスト計画も発表。
この延期は、テストネット「ホルスキー(Holesky)」および「セポリア(Sepolia)」で発生した問題に起因しています。
特に、2月24日に行われた「ホルスキー」での不具合は、クライアントソフトの設定ミスが原因で、チェーンの分岐(ファイナリティ問題)が生じ、ネットワークが分裂してしまいました。
複数のクライアント(Besu、Nethermind、go-ethereumなど)で設定の問題が見つかり、結果として多くのバリデータがオフラインとなり、ネットワークが停止する事態となりました。
また、3月5日に実施された「セポリア」では、許可型の入金コントラクトの設定不備により、実行クライアントが正常に取引をブロックに取り込めない問題が発生しました。
開発者たちはこの問題が「ペクトラ」に起因するものではないと説明し、メインネットでは発生しないとしていますが、テストネットでの問題を受けて、性急に本番導入することは避ける方針が示されました。
メインネット実装の延期とともに、新たなテスト計画が発表され、「ホルスキー」の代替環境として「シャドーフォーク」というテスト環境が立ち上げられ、ペクトラのテストが進められる見込みです。
これにより、ホルスキーの復旧を待つことなくテストを続けることが可能となります。
ホルスキーの不具合については、全バリデーターの67%が設定を更新すれば復旧が見込まれており、3月下旬には正常稼働が期待されています。
メインネットの実装予定日は現時点では未定であり、テストの検証データが揃った段階で再度日程が決定されることになります。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/eb969d5a1d2026a8b018ef6848180e70a76af225