日本の就活市場では、大学院生の専門性が軽視され、早期化が進む中で研究に集中できない現状が問題視されています。企業が研究を評価する新たな採用ルートの模索が求められています。
特に、修士課程1年生(M1)の春から就活が始まるため、学生たちは研究に集中できず、研究内容が評価されることが少なくなっています。
この傾向は、売り手市場の影響で早期化が進んでいることが一因とされています。
大学院生たちは、就活と研究の両立に苦しんでおり、就職活動の面接で何を問われているか分からないとの声も多く聞かれます。
これに対して、電子情報通信学会とキャリアサービスを提供するLabBaseは、学生が自身の研究を企業にアピールするイベント「Advanced Research Track」を開催しました。
このイベントでは、日立製作所やデンソーの人事担当者が学生の研究内容を評価しました。
LabBaseの代表は、早期化した就活が続く中で、研究に専念できる環境を整えることが重要だと語り、企業も優秀な人材を採用するためには新しい採用ルートを模索する必要があると述べました。
また、慶應義塾大学の山中特任教授は、海外の大学院生が自信を持って発表し、企業からのオファーを受ける様子を紹介し、日本でも専門性が評価される環境が求められると指摘しました。
専門性を高めるために大学院に進学した学生が、就職活動の早期化によってその専門性が問われないのは大きな課題であり、日本の競争力にも影響を及ぼすと警鐘を鳴らしています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/d12260a4a851505fcea8d66435d180bc033a2f1a
日本の就活市場において、専門性評価の必要性が多くのコメントで指摘されました。
特に理系の学生に関しては、従来の卒業研究レベルから進化し、より高度な研究が求められるようになっているという意見がありました。
M1の学生が就職活動を行う際には、何を評価されるのか疑問に感じる方もいましたが、大手理工系メーカーでは、研究内容や専門性が必ず問われるため、これに応えられない学生は落とされるという現実もあったようです。
また、企業側の視点からは、学生の学歴や学部にはあまり関心がなく、特に有名大学の学部に入学した事実が重視されるとの意見もありました。
このような背景から、日本は学歴社会ではないという意見も見受けられました。
さらに、専門性を求める大手企業と、そうでない中小企業との間には明確な格差が存在し、良い人材が大手に集中する傾向があることが指摘されました。
中小企業は、専門性よりも大卒の人材を求める傾向が強いようです。
最後に、日本の技術者にはコミュニケーション能力やおもてなし精神が求められているとの意見もあり、今後の日本の衰退に対する懸念も表明されていました。
これらのコメントは、専門性評価の重要性と、企業が求める人材像の変化を浮き彫りにするものでした。
ネットコメントを一部抜粋
博士人材の求人が多いよ。
理系だと一昔前の卒研レベルを、今は修論レベルでやっとやる感じ。
大手はきちんと専門性を条件に募集してる。
日本は学歴社会ではない。
日本の技術者に必要なのは、コミュ力、おもてなし精神。