松籟科学技術振興財団が3200万円の助成金を贈呈し、基礎研究支援の重要性を強調。選ばれた16件の研究が今後の成果に期待される。
助成金は、1件あたり200万円で、対象となる研究分野は、植物有用成分とバイオマス資源の高度利用、エレクトロニクスの次世代材料・技術、持続可能な社会を実現する有機系新素材の3つです。
特に、植物有用成分に関する研究が6件、エレクトロニクスに関するものが3件、持続可能な素材に関するものが7件選ばれ、全体の採択率は約18.7%となっています。
長谷川吉弘理事長は、財団設立以来の助成件数が823件、総額は9億3290万円に達したことを強調し、今回の助成が今後の研究に活かされることを願うと述べました。
また、文部科学省の松浦重和大臣官房審議官の代読によるメッセージでは、科学技術への支援の重要性が強調され、助成を契機に社会貢献につながる研究成果が期待されるとされました。
選考委員長の京都大学名誉教授・中條善樹氏は、助成が研究のゴールではないとし、研究者たちに自信を持って研究を進めるよう激励しました。
受領者を代表して広島大学の古水千尋助教授は、植物有用成分に関する研究の意気込みを語り、贈呈式後には記念講演や懇親会も行われました。
懇親会では、自民党の渡海紀三朗衆議院議員が、日本の基礎研究への資金不足の問題を指摘し、研究環境の整備の重要性を訴えました。
松籟科学技術振興財団は1983年に設立され、これまでにノーベル化学賞受賞者を輩出するなど、国内外の科学技術振興に貢献しており、今回の助成金によって選ばれた研究も将来性が期待されています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/69d2b6d334052d98a4e0ed6ed218d50c4c6c079b