フランスのスタートアップが環境意識の高い旅行者向けに、大型貨物帆船の運航を開始。CO2排出量を90%削減し、低炭素旅行の新たな選択肢を提供します。
現在、世界最大の貨物帆船「アルテミス号」は、フランス北部のルアーブル港を出港し、32日間の航海を経てニューヨークに到着しました。
この航海では、フランス産のリキュールやシャンパンなど、約1000トンの貨物が運ばれ、4人の乗客も下船しました。
TOWTは、昨年就航した貨物船団の船室を一般客に開放し、より環境に優しい大西洋横断の手段を提供することを目指しています。
これらの船は、高さ52メートルのカーボン製マストと2100平方メートルの大きな帆を備え、平均時速約20キロで航行し、風向きが良ければ最大31キロに達することも可能です。
エンジンを搭載したコンテナ船と比較して、二酸化炭素(CO2)排出量を90%以上削減できるとされています。
航空機と比べても、CO2排出量ははるかに少なく、例えばパリからニューヨークまでの飛行機移動では約1トンのCO2が排出されるのに対し、TOWTの船では1人当たり5~10キロ程度に抑えられます。
気候変動への意識が高まる中、低炭素旅行の需要が急増していることを受け、ルグランCEOは大西洋横断ルートに「隙間」を見出しました。
TOWTは、最大6つのダブルキャビンを備えた船を運航し、乗客は約7人の乗組員と共に航海します。
3月からはフランス、米国、コロンビア、ブラジル、グアドループを結ぶ定期運航を開始する予定で、さらに6隻の新船を建造中で、2027年までに毎週の定期便を運航する計画です。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/15623383d719e6439fcc4063201cafbe9d84d4e3