ヘグセス米国防長官がグアムを視察し、中国や北朝鮮の脅威に対抗するための戦力強化を発表しました。
グアムは、中国が防衛ラインとして設定した「第2列島線」に位置し、米中の軍事覇権争いの重要な舞台となっています。
米軍はこの地域で対中抑止力を強化するため、ミサイル防衛能力の向上を進めています。
ヘグセス長官は、訪問前のハワイでの記者団に対し、「中国との紛争を抑止するために前線での部隊配備を重視する」と述べ、グアムの重要性を強調しました。
グアムには、在日米軍再編に伴い、沖縄に駐留する米海兵隊の一部が移転しており、昨年12月にはその第一弾として約100人の後方支援要員が移転しました。
今後、約9千人のうち4千人以上がグアムに移る計画が進行中です。
海兵隊のスミス司令官は、小規模で即応力のある「海兵沿岸連隊(MLR)」をグアムに配置する意向を示しており、これによりフィリピン周辺への迅速な展開が可能となり、中国に対する抑止力が向上します。
一方で、中国は「グアムキラー」と呼ばれる中距離弾道ミサイル「東風(DF)26」を配備しており、グアムへの脅威を高めています。
このミサイルは核弾頭と通常弾頭の両方を搭載可能で、グアムを射程に収めています。
北朝鮮も迎撃が難しい変則軌道の弾道ミサイルを開発中であり、米軍は新たなミサイル防衛システムをグアムに導入する計画です。
昨年12月には、グアムで初めて弾道ミサイルの迎撃実験に成功し、新システムは360度全方位に対応できる能力を備えています。
これにより、あらゆる方向からのミサイルや航空機の迎撃が可能となります。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/d69cd7401d77157bb567852b6f36e604a554624b