NTTとバイオームが、生物多様性のモニタリング技術を開発。衛星画像データと生物データを活用し、ネイチャーポジティブ実現に貢献。
この取り組みは、2023年3月27日に公表され、NTTグループの衛星画像解析技術と、バイオームが保有する850万件以上のリアルタイム生物データベース「BiomeDB」を組み合わせることを目的としています。
生物多様性のモニタリングを強化し、社会の「ネイチャーポジティブ」実現に寄与することが狙いです。
ネイチャーポジティブとは、生物多様性の損失を食い止め、回復を目指す概念であり、世界経済の約半分が自然資本に依存している現状を踏まえた重要な取り組みです。
生物多様性条約(CBD)の締約国会議で採択された「昆明・モントリオール生物多様性枠組」により、国際的にネイチャーポジティブへの関心が高まっています。
日本でも「ネイチャーポジティブ経済移行戦略」が策定され、企業や行政、市民が協力して生物多様性を保全するための取り組みが期待されています。
今回のプロジェクトでは、衛星画像データと実フィールドデータを活用し、高頻度で特定地域の植生や生物の分布状況を推定することが目指されています。
具体的には、大阪府の「ドコモ泉南堀河の森」と広島県の「アサヒの森」でフィールド実証を行い、持続可能な生物多様性の可視化や経年モニタリングの手法を探求します。
各社の役割分担も明確にされており、プロジェクト全体の推進、データ解析、フィールド実証などが行われます。
今後は、自治体のランドスケープ戦略や企業のネイチャーポジティブ経営への移行支援を通じて、具体的なビジネスユースケースの検討が進められます。
さらに、NTTドコモ・ベンチャーズはバイオームに出資し、連携を深めることで、ネイチャーポジティブに寄与するビジネスの検討や研究を進める意向を示しています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/9ebbfd4422079d494db75e0fb922b9aa083c0a04