介護現場での生産性向上フォーラムが開催され、職員の働きやすい環境づくりに関する取り組みが紹介されました。離職率の低下や職員のスキル向上が報告され、質の高いケアの実現が期待されています。
このフォーラムには、社会福祉法人の理事長や施設長が登壇し、職員が働きやすい職場環境を作るためのさまざまな取り組みが発表されました。
特別養護老人ホーム六甲の館(神戸市)では、80人の定員を持つ中で「利用者ファーストのための職員ファースト」という理念を掲げ、七つのステップを設定して生産性向上に取り組んできました。
施設長の溝田弘美氏は、まず「7S」の取り組みから始まり、天井走行リフトや見守りセンサーなどの導入を進めた結果、職員の離職率が大幅に低下したと報告しました。
彼は「生産性向上はケアの質を高める手段だ」と述べています。
さらに、特別養護老人ホーム悠西苑(秋田)の辻田誠施設長は、離職防止と長期的な雇用を目指すために、女性の活躍支援や人材育成、ICTの導入など多面的なアプローチを進めてきたと語りました。
具体的には、介護記録入力ソフトや入浴補助機器、見守り介護ロボットを導入し、勤務シフトの柔軟な設定や会議の時間変更など働き方も見直しました。
その結果、離職率は2桁台から昨年は2.6%にまで低下し、育休復帰率や介護職員の正職員率、介護福祉士取得率は100%に達しました。
しかし、辻田氏は「働きやすい環境は一人ひとり異なる」とし、職員の不満を把握するためのアンケートの重要性を強調しました。
これらの取り組みは、介護現場の生産性を向上させるだけでなく、職員の定着率を高め、結果的に利用者へのサービス向上にも寄与することが期待されています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/b2df42079dc8ae1da88c366c5d1064c91fcffe3d
介護現場の生産性向上と働きやすい職場づくりに関するコメントは、多岐にわたっていました。
多くの人が、介護ロボットの導入に対する懸念を示し、特に夜間の職員の負担が軽減されるかどうか疑問視していました。
職員が一人で対応する状況では、リスクが減るとは限らないという意見がありました。
また、生産性向上を現場に求めるのではなく、事務職にその責任を持たせる方が効果的だという見解もありました。
新規入居者を受け入れる際に、介護現場が業務を円滑に回せるかどうかを見極める事務職の育成が重要だと指摘されていました。
さらに、賃金を上げることで離職率が下がり、優秀な人材が集まることが介護の質向上につながるとの意見もありましたが、その資金の捻出が問題視されていました。
技術の導入については、実際には導入できる施設が少なく、薄給で頑張る職員が多い現状も指摘されていました。
最後に、働きやすい職場の条件として「いやなやつがいないこと」が挙げられ、職場環境の人間関係の重要性も強調されていました。
ネットコメントを一部抜粋
見守り介護ロボット導入しても、利用者全員転倒事故のリスクがあって夜間、職員が1人で対応してリスクが減るのでしょうか?
単純に賃金を上げれば離職率は下がるし、希望者も増えます。
色々技術は作ってやったけど導入できる施設なんて殆ど無いから今まで通り薄給で頑張って。
本当にそれで働きやすくなってる?基本報酬ケチってお為ごかしややりがいでごまかせる限界はとうに過ぎてるわよ。
働きやすい職場とは単純な話でいやなやつがいないってことよね。