スペインの洪水被災地を訪れた国王夫妻が市民から泥を投げつけられる異例の事態が発生。支援の遅れに対する怒りが爆発し、政治的分断の象徴ともなっている。
要約すると2023年10月29日から30日にかけて、スペイン東部のバレンシア州で記録的な大雨により洪水が発生し、甚大な被害がもたらされた。
CNNによると、少なくとも217人が死亡し、その数はさらに増える見込みだ。
被災地を訪れたスペイン国王フェリペ6世とレティシア王妃は、遅れる支援に対する住民の不満を受け、泥や物を投げつけられるという異例の事態に直面した。
彼らはペドロ・サンチェス首相と共に、特に被害が大きかった町パイポルタを訪問したが、住民からは「人殺し」や「シャベルを持て」といった罵声が浴びせられた。
国王夫妻は市民との対話を続ける中、レティシア王妃も泥をかけられ、ショックを受けた様子だった。
市民は洪水によって生活基盤を失い、支援の遅れに対する怒りが高まっている。
ボランティアによる支援が行われているものの、国のサポートは十分ではない。
NPRは、この騒動が極右勢力による組織的な妨害の可能性があると報じ、政治的分断の象徴と指摘している。
サンチェス首相も物が投げつけられる中、国王夫妻は市民に近づく姿勢を見せ、フェリペ国王はボディーガードを下がらせて市民の声に耳を傾けた。
バルセロナ自治大学の教授は、これが「フェリペ治世の最も偉大な日」として語り継がれる可能性があると述べ、国王が冷静さを保ち、民衆に寄り添ったことを評価している。
洪水で破壊された地域では、89名の行方不明者がいるとのこと。
サンチェス首相は被災者支援に106億ユーロを割り当てると発表した。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/6134edecbf30f10e3c4cd3d4b5591a770492eebd