漫画家・楳図かずお氏が88歳で亡くなり、アシスタントの高橋のぼる氏が彼との思い出や創作スタイルを振り返る。楳図氏は散歩しながらアイデアを練り、数々の名作を生んだ。
彼は『漂流教室』や『まことちゃん』など、幅広いジャンルで知られる作品を手掛け、多くのファンに愛された。
亡くなる直前の10月2日には新作「連作絵画」の制作を発表しており、その創作活動は生涯にわたって続けられた。
楳図氏のアシスタントを務めた高橋のぼる氏は、彼から多くのことを学び、漫画家として成功を収めた。
高橋氏は、千葉県野田市から高田馬場の楳図氏の仕事場まで毎日1時間半かけて通っていた。
楳図氏は高橋氏が来る時間に合わせて仕事場に現れ、彼に遠近感を出す技法やタッチを教えてくれた。
高橋氏が「ペン入れを横でじっと見てていいですか」と尋ねると、楳図氏は快く承諾し、アシスタントの仕事を通じて多くの技術を伝授した。
アシスタントを辞める際には、漫画家になった後にまた遊びに来ることを約束し、後に初めての連載を獲得した際には再会し、祝杯をあげた。
楳図氏の創作スタイルは独特で、散歩しながら漫画のネームを練ることが多かった。
歩くことで思考を活性化し、新しいアイデアを生み出していた。
高橋氏は、楳図氏が「シャーロック・ホームズは推理をする時、大きな部屋のなかをずっと歩いてる」と語っていたことを思い出し、よく一緒に散歩したことを振り返った。
高田馬場から葉山まで何時間も歩いたこともあり、道中の出来事に心配になることもあったが、それが数々の傑作を生む源となったのだろう。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/1488e2dbfac3c46e4e4fb803b22053d105586a82