韓国で押収した現金を巡る警察官の横領事件が相次いで発覚。管理体制のずさんさが明らかになり、改革が求められている。
この問題は、韓国警察庁が全国の地方警察を対象に押収物の管理実態を調査した結果、押収物の管理が極めてずさんであることが明らかになったことから浮き彫りになった。
調査によると、押収物が刑事司法情報システム(KICS)に7日以上登録されなかった事例が3万2300件に達し、全体の38.5%を占めていた。
この期間中、押収物は実質的に無主状態で放置され、横領が容易な状況にあった。
さらに、押収した商品券を紛失したり、押収物リストと実際の物品の数が一致しないケースも見られた。
特に、現金の額が実際と異なって記載されるなど、管理の不徹底が顕著である。
現場の担当者は、紙幣計数機がなく手作業で現金を数えたためにミスが発生したと説明している。
調査で確認された事例の中には、押収物保管室のパスワードが複数の警察官に共有されていたことや、押収物管理のモラルハザードが深刻であるとの指摘もあった。
例えば、全羅南道の警察署で3400万ウォン相当の現金を横領した警察官は、同僚からパスワードを簡単に聞き出し、証拠物保管室にアクセスしていた。
また、ソウル竜山警察署でも現金を横領しようとした警察官が摘発されるなど、問題は広がりを見せている。
押収物がデジタル・ドア・ロックで保護されていない場所では、通常の鍵による管理もずさんで、鍵の管理が甘いことが横領を助長している。
これらの事例は、韓国警察の内部管理体制の脆弱さを浮き彫りにしており、今後の改革が求められている。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/8fdb78eb41b3586550779f1187c00d5b098d89dc