ゼンハイザーが次世代ワイヤレスシステム「Spectera」をInterBEEで発表。新規格WMASを採用し、安定した伝送を実現。日本での使用は未定も、期待が寄せられています。
この新しいシステムは、ゼンハイザーが推進する「WMAS」(Wireless Multichannel Audio Systems)という新しいワイヤレス伝送規格を初めて採用しており、6MHz以上の広帯域を使用することで、受信レベルの低下を抑え、より安定した伝送を実現しています。
最大64チャンネルの送受信が可能で、機材のコンパクト化を図ることができるのも大きな魅力です。
しかし、日本国内では電波法の制約から使用できず、正式な発売も未定です。
WMASの開発は2013年から始まり、10年かけてドイツとアメリカでの認証を取得した経緯があります。
ゼンハイザーの藤井氏によれば、WMASは他のデバイスに影響を与えにくい特性があり、電力密度が低いため、前後の帯域にノイズが混入しにくいと説明しています。
Specteraは、1Uサイズの受信機と複数のボディパックで構成され、マイクとイヤモニの両方を装着可能です。
これにより、従来のように各デバイスを別々に接続する必要がなくなり、効率的な運用が可能になります。
さらに、複数のチャンネルを一つの音声信号に割り当てることができ、パフォーマンスに応じた柔軟な使用が可能です。
WMASはオープンな規格として策定されており、他ブランドの製品にも採用されることを目指しています。
現在、Specteraはヨーロッパやアメリカをはじめ、シンガポール、タイ、インドネシアなどでも認証を取得しています。
ゼンハイザーのエンジニア、フォルカー・シュミット氏は、日本市場への期待を寄せており、ユーザーからのフィードバックを重視していると述べています。
今後、Specteraが日本で正式に使用できるようになれば、制作現場におけるコンテンツ制作の質が向上することが期待されます。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/debeae32682dc0ab525a12f9fe379d6549ab928c