韓国の海運業界は、トランプ政権の関税引き上げに備え、バルク船の強化や長期契約の確保を進めている。HMMは売上高を大幅に伸ばし、変化する通商政策に対応するための準備を急いでいる。
特に、韓国の海運会社であるHMMは、2023年7-9月期の売上高が前年同期比67%増の約3900億円、営業利益は1828%増の1兆4614億ウォンに達した。
この背景には、トランプ氏が関税引き上げ政策を推進し、全世界の海運需要が10%減少すると予想されていることがある。
特に、米国が中国に対して関税を引き上げる場合、太平洋航路を中心に物流量が減少すると見込まれている。
海洋振興公社の報告書によると、トランプ氏はすべての輸入品に10-20%の普遍的関税を適用し、中国産製品には最大60%の関税を課す可能性が高い。
韓国の海運会社は、来年の上半期までは中国からの輸出が続くため、物流量は維持されると予想しているが、下半期には影響が出ると分析している。
特に、供給過剰が懸念されており、今年の新規船腹供給量は過去最大の305万TEUに達している。
これにより、収益性の低下が懸念されており、海運会社は新規路線の開設や事業の多角化を進める必要がある。
HMMは、バルク船に注力し、長期運送契約を確保することで危機に対応しようとしている。
バルク船とは、石炭や石油、穀物などの原材料を運ぶ船であり、HMMは中型石油製品運搬船の建造を発注した。
また、パンオーシャンもタンカーと液化天然ガス運搬船の追加確保に動いており、トランプ政権の政策が石油やガスの輸出に好影響を与える可能性があると見られている。
海運会社は、長期契約による安定した収益源を確保するために動き出している。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/bf9007f3a30aaa80c1428097114f82d8b2581ffb