新刊「スクリーンのなかの障害」が映画における障害描写を考察。歴史や作品分析を通じて、社会とのつながりを探る重要な書籍。
要約すると新刊書籍「スクリーンのなかの障害」が11月26日にフィルムアート社から刊行され、映画における障害の描かれ方を多角的に考察している。
本書は、ろう者の子供を主人公とした映画「コーダ あいのうた」が第94回アカデミー賞で3部門を受賞したことを背景に、障害者を描いた作品が増えている現状を反映している。
著者である成城大学の准教授、塙幸枝は、映画と障害の関係を歴史や物語のパターン、当事者性などの観点から分析し、具体的な作品例として「レインマン」「フォレスト・ガンプ/一期一会」「アイ・アム・サム」「ワンダー 君は太陽」などを取り上げている。
また、映画監督の三宅唱やキュレーターの田中みゆきが推薦コメントを寄せており、映画と障害のつながりを考える重要性を示している。
本書の目次では、障害観の変化や映画における障害者イメージの変遷、コミュニケーションの問題、視覚的・聴覚的表現、身体的演技のリアリティなどが扱われており、障害がどのように表象され、受け取られてきたのかを深く掘り下げている。
映画は単なる娯楽ではなく、社会の価値観や偏見を映し出す鏡であり、本書はその理解を深めるための貴重な資料となるだろう。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/722118d61db0e9153147c60e08b91d5ab3fabf69