政府の「秋の行政事業レビュー」でEBPMが注目され、政策立案の合理的根拠が強調されました。職場環境の改善や人材育成が重要とされ、無駄のない質の高い行政を目指す取り組みが進められています。
このEBPMは、政策の目的を明確にし、合理的根拠に基づいて政策を立案する手法であり、単なるエピソードに依存しないことが求められています。
平将明デジタル相は、EBPMの浸透には職場環境の改善、特にウェルビーイングや心理的安全性の確保が不可欠であると述べました。
レビューの目的は、各府省庁がEBPM手法を用いて事業の進捗効果を点検し、予算の使途を把握することにより、無駄のない質の高い行政を実現することです。
EBPMの推進には、行政の「無謬性神話」から脱却し、複雑な社会課題に柔軟に対応できる体制が求められています。
具体的には、PDCAサイクルを活用し、環境変化に応じた政策効果の向上を目指すことが重要です。
また、経験のない課題に対しても最善の政策を模索し、トライ＆エラーを通じて精度を高めることが必要とされています。
EBPMは日常的な政策プロセスであり、政策立案者のスキル向上に寄与しますが、現状では「やらされ感」や「後ろ向きな対応」が課題となっています。
これを打破するためには、EBPMを推進する人材の育成が不可欠です。
具体的には、事業執行において自分事として取り組む姿勢や、政策の実績をキャリアに活かす意識が重要です。
また、レビューシートの作成実務を若手職員が担う一方で、幹部や管理職の関与が必要であるとの意見も出ています。
さらに、予算事業の指標設定には現場の負担を考慮した調査設計が求められ、米国の政策分析官の事例が参考にされるべきだとされています。
平デジタル大臣は、令和6年4月からRSシステムの稼働を開始し、AIの活用も視野に入れていると述べ、若手のクリエイティブな仕事への挑戦を促進する意向を示しました。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/a256d4603728269837443dc44905483ddcb51a68