女川原発の運転差し止め請求が仙台高裁で棄却され、住民側の訴えが退けられました。避難計画の実行性に関する争点が焦点となっています。
要約すると東北電力の女川原発に関する訴訟で、仙台高裁は住民側の運転差し止め請求を棄却し、1審判決を支持しました。
この訴訟は、石巻市の住民が女川原発2号機の運転再開に伴う避難計画の不備を理由に提起したもので、判決では倉沢裁判長が「運転再開による人格権侵害の危険が具体的な危険として立証されていない」と述べました。
女川原発は、2011年の東日本大震災以降、全3機が停止しており、特に2号機は津波の影響で地下が浸水していましたが、今年10月に再稼働しました。
訴訟の焦点は、宮城県と石巻市が共同で作成した避難計画の実行可能性でした。
1審では、原告側が事故の危険性を立証できず、避難計画の実効性についても「判断するまでもない」として請求を棄却しました。
しかし、原告側は控訴審で、事故は予測不能であるため具体的な危険性の立証は難しいと主張し、現行の避難計画では重大事故が発生した場合に周辺道路が渋滞し、放射線被曝のリスクが高まると訴えました。
原発の避難計画に関しては、他の原発でも同様の訴訟が進行中であり、特に日本原子力発電の東海第2原発に関する訴訟では、地元の避難計画の欠陥が指摘され、差し止めが認められた事例もあります。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/fd7943592b0fb6b083f1c142e02f1c2ec70f86fd