中国とドイツの研究者がAIを用いて新たな量子もつれ生成法を発見。量子インターネット構築が現実に近づく可能性がある。
この研究は、量子インターネットの構築に向けた重要なステップとなる可能性がある。
量子もつれとは、2つ以上の粒子が相互に影響し合い、どれだけ離れていても一方の状態を測定すると他方の状態が瞬時に決まる現象を指す。
研究チームは、量子光学実験を自動設計・発見するAIフレームワーク「PyTheus」を活用し、実験を行った。
このフレームワークは、量子実験をグラフ理論で表現し、機械学習を駆使して最適な実験構成を提案することができる。
実験では、非線形結晶にレーザー光を照射し、光が2回通過することで最大4組の光子対を生成する仕組みを採用した。
生成された光子は特殊な方法で重ね合わせられ、どの光子がどの生成過程から来たのかを区別できない状態に持ち込まれる。
この状態で補助光子を検出することで、残りの光子が量子もつれ状態になる。
この新手法は、従来の方法に比べて、直接の相互作用や事前の量子もつれ、ベル状態測定を必要とせずに独立した光子間で量子もつれを生成することができる。
生成された光子対が本当に量子もつれ状態にあるかを確認するため、CHSH型のベル不等式検証法と量子状態トモグラフィーの2つの方法が用いられた。
実験では、CHSH型のベル不等式で2.27という値が得られ、量子もつれの存在が示された。
また、量子状態トモグラフィーでは、生成された状態が理想的な量子もつれ状態に86.8%の高い一致率を示し、質の良い量子もつれが生成できたことが確認された。
この成果により、量子通信ネットワークの実用化が近づくと期待される。
少ない光子数と単純な装置で量子もつれを作ることができるため、量子インターネットの実現が現実的になる可能性が高まっている。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/d886194344f64694407151e9da0e8275cd8211e9
コメントでは、量子もつれ生成法や量子インターネットの未来について多くの意見が寄せられました。
特に、レーザー光の小型化や省電力化に関する関心が示され、どこまで進化できるのかという疑問が浮かび上がりました。
また、量子コンピューターの利点については理解されているものの、量子インターネットの仕組みは難解であるとの声もありました。
実際の技術的な実装に関しては、安定した量子状態を作ることが課題であり、真空管からトランジスタ、ICへの進化のように、今後の技術革新が求められているとの意見がありました。
さらに、片方の状態を確認することでもう片方の状態が自動的に確定するという量子もつれの特性について、同時に確認した場合の結果に対する疑問も提起されました。
最後に、ここ数年での技術の急速な進展に対する驚きや期待が多くのコメントに見られ、今後の量子技術の発展に対する希望が表現されていました。
ネットコメントを一部抜粋
レーザー光って小型化と省電力化がどこまで出来るんだろう。
量子コンピュータの計算方法は分かっていても、実装の問題が一番ですね。
これ、実際どうやって安定した量子状態を作るの?
ここ数年で一気に進んでるね。
片方を確認したらもう片方も自動で確定するらしいけど。