『ゴールデンカムイ』に登場するアイヌの制裁棒「ストゥ」には、実際に打撃練習が存在したことが明らかに。アイヌ文化を深く理解するための豆知識が紹介されています。
要約すると現在、実写版映画やドラマが放送されている『ゴールデンカムイ』は、多くの名場面が描かれており、アイヌ文化の知識を持つことで作品をより深く楽しむことができます。
特に注目すべきは、アイヌの道具「ストゥ」（制裁棒）と「キサラリ」（耳長お化け）に関する豆知識です。
ストゥは、悪事を犯した者へ制裁を与えるための道具として登場しますが、実際には「打撃練習」が行われていたことが明らかになりました。
アイヌ語監修者の中川裕氏の新書『ゴールデンカムイ 絵から学ぶアイヌ文化』では、ストゥの使用方法やその歴史について詳しく解説されています。
ストゥは、チャランケという裁判で決着がつかなかった際の手段として用いられ、相手と交互に打ち合うという慣習が存在しました。
この慣習はウカㇻと呼ばれ、1800年に探検家の秦檍丸によって記録された『蝦夷島奇観』にも描かれています。
打撃の際には、双方が3回ずつストゥで叩き合い、両者が無事であれば償いをしなくてもよいというルールがありました。
ストゥの実物は博物館に展示されており、トゲがついたものや重いものもあり、実際に使用される際は非常に危険だったことがわかります。
『蝦夷島奇観』には、強弱によっては一撃で命を落とすこともあったと記されています。
これにより、日々の稽古が重要視され、「ウカリ稽古図」としてその様子が描かれています。
打たれる側は衝撃を和らげるために毛皮をまとい、練習風景が描かれています。
ストゥは、アイヌ文化において重要な役割を果たしていたことが分かります。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/085bf75edbd3b742e327eb061635313021cb1890