2024年のLinuxとオープンソースは、企業の営利志向やセキュリティ問題、代替OSの登場など、多様な動向が見られた年でした。
まず、オープンソースの理念から逸脱する企業が増加し、営利ライセンスを選択する動きが顕著です。
特に、Cockroach LabsやMongoDBなど、オープンソースで名を馳せた企業が、SSPLやBSL1.1といったセミプロプライエタリーライセンスに移行する例が目立ちます。
このような企業は、オープンソースの精神を放棄し、利益追求に走っていると批判されています。
また、遅延オープンソース公開(DOSP)を用いて自社のコードをロックダウンする企業も増えており、オープンソースの本来の価値が損なわれる懸念が高まっています。
一方で、Linuxのセキュリティ脆弱性に関する良いニュースもありました。
Microsoftの開発者によって、データ圧縮ユーティリティ「XZ Utils」に存在したバックドアが発見され、深刻なセキュリティ侵害を未然に防ぐことができました。
この事件は、オープンソースプロジェクトにおける慎重なコードレビューの重要性を再認識させるものでした。
さらに、CentOSのサポート終了を受けて、AlmaLinuxやRocky Linuxといった代替OSが台頭し、エンタープライズLinuxの選択肢が広がっています。
Red Hatは依然として好調で、IBMによる買収以降、成長を続けており、特にKubernetesやDevOpsプログラムにおいて顕著な成果を上げています。
全体として、2024年はLinuxとオープンソースにとって重要な年となり、今後の展開に注目が集まっています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/6b79140cbb6c38bbde44a7299eb9ed3f67ce3dcc