韓国が公務職労働者の定年を65歳に引き上げ、他の省庁でも類似の動きが見られる中、その影響や社会的合意の重要性が議論されています。
この政策の背景には、労働市場における雇用の継続や定年延長に関する議論があるとされています。
特に、定年延長が実現したのは「高齢親和職種」とされる清掃や警備などの職種が中心であり、その影響は限定的であるとの見方もありますが、政府の決定という点で象徴的な意味合いを持つとも指摘されています。
大邱市では、412人の公務職労働者の定年を65歳に段階的に引き上げる計画が発表され、保健福祉部も定年延長の対象職種を検討しています。
首相は、2040年や2050年には高齢者と若者の比率が経済や社会に大きな影響を及ぼすとし、社会的合意の必要性を強調しました。
公務職労働者は公務員に類似した雇用形態ですが、労働基準法が適用されるため、正規職とは異なる位置づけにあります。
現在、韓国には約33万人の公務職労働者が存在し、その中で定年延長の議論が進んでいます。
しかし、定年が引き上げられた職種が高齢者向けのものであるため、他の職種への広がりは難しいとの見方もあります。
文在寅政権下では公共部門の非正規労働者を正規化する政策が進められ、清掃や警備職種は高齢親和職種に分類されています。
これにより、民間企業では60歳を超えても働ける一方、公務職では退職を強いられるケースがありました。
専門家は、定年延長がもたらす人件費負担はそれほど大きくないため、引き上げ決定は容易であったと述べています。
また、公務職の雇用延長を決定するのが政府であるため、公務員全体の雇用延長に関する議論にも影響を与える可能性があります。
現在、経済社会労働委員会で継続雇用や定年延長についての議論が進行中です。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/e1ff8dc987823e3c516240f4f90ef11ff202920a