高温で動作する新しいマルチフェロイクス物質の発見

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東北大学の研究グループが、高温マルチフェロイクス物質「Tb2(MoO4)3」を160℃で動作させることに成功し、新たなデバイス応用が期待されています。

要約すると東北大学の研究グループは、磁性と強誘電性を併せ持つ高温マルチフェロイクス物質「Tb2(MoO4)3」の動作に成功したと発表しました。

この物質は、約160℃という高い温度で機能することが確認され、光デバイスやスピントロニクスデバイスなどの新しい機能デバイスへの応用が期待されています。

これまで、マルチフェロイクスは主に室温以下の低温環境での動作が確認されており、高温での実用化が課題でした。

しかし、研究チームはTb2(MoO4)3が結晶格子の変形によって強誘電性を発現することに着目し、実験を行いました。

この物質は強誘電体でありながら強弾性体でもあり、ひずみと電気分極が強く結合しています。

また、Tb(テルビウム)イオンは磁気モーメントを持ち、その方向に依存してひずむ効果があることも確認されています。

実験では、Tb2(MoO4)3を用い、約160℃の環境下で磁場によって磁気モーメントを90°回転させることに成功し、電気分極の反転も実現しました。

この成果は、マルチフェロイクスが高温でも動作することを示す重要なステップであり、今後の研究やデバイス開発に大きな影響を与えることが期待されています。

研究は、東北大学大学院理学研究科の田島史門大学院生や金属材料研究所の増田英俊助教、新居陽一准教授、木村尚次郎准教授、小野瀬佳文教授らのチームによって行われました。

参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/af7e97314ab48fbea82afcde27709078e3cda6b6

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