長崎県五島市で、IoTとAIを活用した持続可能な漁業の実証実験が成功。ガンガゼの生息域を特定し、駆除作業の効率化を図る新技術が注目されています。
この実験は、水中映像を活用した洋上IoT/AIプラットフォームを構築し、ウニの一種であるガンガゼの生息域ヒートマップと藻場の生育状況を確認することを目的としています。
長崎県は日本一の魚種を誇り、特に美味しいおさしみが有名ですが、温暖化の影響で発生する磯焼けが漁獲量の減少を招いています。
磯焼けの主な原因は、ガンガゼなどの植食動物による海藻の食害であり、これに対してダイバーによる駆除作業が行われていますが、人手不足が大きな課題となっています。
今回の実証実験では、水中カメラを用いて海中の状況を可視化し、潜水せずにデータを収集することで駆除作業の効率化を図ることができました。
具体的には、MizLinxが開発したハンディタイプとブイタイプのIoTカメラを使用し、ハンディタイプのカメラで撮影した映像を画像認識AIで解析し、ガンガゼの生息域をヒートマップ形式で表示しました。
この技術により、ガンガゼの生息域を特定し、駆除作業の効率化が実現されました。
また、ブイタイプのカメラは海藻の生育状況を常時監視し、食害の発生を迅速に発見する役割を果たします。
今後、4社はこの技術を商品化し、全国展開を進める計画を立てています。
さらに、AIによる画像認識技術を向上させ、さまざまな魚種や海藻の判定を可能にする「うみうみプロジェクト」を始動し、海の見える化を実現することを目指しています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/0c6bc62decddd94be6bd48015b2ee9a48cfc7ea8