国連CEDAWが日本審査を実施。市民団体が性的少数者への差別禁止や夫婦別姓制度などの課題を提起し、法改正を求める声が高まっている。
CEDAWは、女性に対する差別を禁じる女性差別撤廃条約の履行状況を監視するための国連の専門機関であり、日本の審査は2016年以来8年ぶりとなる。
政府は差別をなくすための措置の進捗状況を報告するが、市民団体や個人も意見を提出できる仕組みになっている。
これに先立ち、9月24日には市民団体の代表が厚生労働省で記者会見を開き、性と生殖に関する健康と権利(SRHR)を中心に6つの重要な課題を提起した。
具体的には、優生保護法に基づく強制不妊手術の被害者の救済、包括的性教育の導入、堕胎罪の撤廃、緊急避妊薬を含む避妊法へのアクセス、性的指向や性自認に基づく差別禁止法の制定、同性婚の法制化が挙げられた。
特に、選択的夫婦別姓制度については、過去の勧告にもかかわらず日本政府が実現していない現状が強調された。
市民団体は、政府が国民の理解不足を理由に法改正を進めないことに対して疑問を呈し、世論調査では別姓導入を支持する声が多いことを指摘した。
CEDAW元委員長の林陽子さんは、今回の審査が日本の政治に変革をもたらす好機であると期待を寄せている。
市民団体は、CEDAW委員によるヒアリングや会議に参加し、選択的夫婦別姓や同性婚に反対する団体の妨害行動に対して協力し合う方針を示している。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/b7d4dc7233bd840fd4daf3e334fe4a5c2d6c5d86
コメントでは、夫婦別姓や差別禁止についてのさまざまな意見が表明されました。
特に、結婚に際して姓を変更することが主に女性に負担を強いているという指摘がありました。
内閣府の調査によると、20~39歳の独身女性の25.6%が「結婚したくない理由」として姓が変わることを挙げており、これが少子化の一因とされている点に留意すべきだという意見がありました。
また、夫婦どちらも改姓せずに結婚する選択肢があれば、結婚への障壁が減る可能性があるとも述べられました。
さらに、差別と区別を混同することが危険であるとの意見や、男女間の権利に関する議論も見られ、特に男性の姓を変えることに対する無関心が指摘されました。
市民団体の意見に対して批判的な声もあり、国連や市民団体の活動が日本の文化や権利に対して影響を及ぼしているのではないかという懸念も表明されました。
最後に、選択的夫婦別姓や性的少数者への差別禁止が進む中で、少数者の権利が多数者を不自由にすることへの疑問も投げかけられました。