フリーランス新法が施行され、働き方の多様性を守る取り組みが始まりましたが、法律の認知度の低さが課題です。
この法律は、企業や団体に属さずに働く個人が不利な取引から守られることを目的としています。
近年、多様な働き方が広がる中で、フリーランスは副業や定年退職後に選ばれる働き方として注目されています。
特にIT技術者やデザイナー、さらには宅配サービスの配達員など、様々な職種が含まれています。
しかし、フリーランスは業務の発注者よりも弱い立場にあり、トラブルが頻発しています。
政府の調査によれば、約4割が報酬の未払いなどの問題を経験しており、取引の打ち切りを恐れて泣き寝入りするケースも少なくありません。
この新法は、業務を発注する事業者に対し、業務内容や報酬額などの取引条件を明示することを義務付け、トラブルを未然に防ぐことを目指しています。
また、報酬の支払い期限やハラスメント対策も求められ、1カ月以上の業務委託に対しては「買いたたき」や報酬減額の禁止が明記されています。
さらに、育児や介護と業務を両立させるための配慮も義務付けられています。
しかし、新法の認知度は低く、調査によるとフリーランスの76.3%が法律の内容を知らないと回答しています。
政府は新法の周知徹底に努める必要があります。
新法による就業環境の改善が期待される一方で、フリーランスに対する安全網は依然として脆弱です。
労災保険に特別加入する制度があるものの、保険料は全て自己負担で、働く側が不利益を被る「名ばかりフリーランス」の問題も指摘されています。
新しい働き方を支えるためには、労働実態に応じた安全網の見直しが急務です。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/fcc87fee3bc79060cc3872bcefdecd3bce9be63c