シリアの暫定政権が教育課程を改訂し、イスラム色が強まることに批判の声が上がっています。内容には宗教的な解釈が含まれ、進化論の章が削除されるなど、教育の方向性が懸念されています。
この改訂は、6歳から18歳の全ての児童・生徒に適用されるもので、教育省の公式フェイスブックページで公開されました。
具体的には、「善への道」を「イスラムの道」と変更し、イスラム教の聖典コーランの極端な解釈に基づいて「地獄に落ちる者、道を踏み外した者」としてユダヤ教徒やキリスト教徒を明示。
また、「殉死者」を「祖国のためでなく神のために身をささげた者」と定義するなど、教育内容に明確な宗教色が強まっています。
さらに、「生命の起源と進化」に関する章は完全に削除されることが決定しました。
インターネット上では、アサド前政権を否定する内容が歓迎されている一方で、宗教的な改訂に対する批判が集中しています。
暫定政権を率いる「シャーム解放機構」(HTS)は、国際テロ組織アルカイダ系の過激派組織が前身ですが、指導者のアハマド・シャラア氏はアルカイダとの距離を置き、寛容さや包括性を重視する姿勢を示しています。
教育課程の改訂に対しては、「なぜ暫定政権が改訂するのか」「憲法改正が先ではないか」といった疑問も寄せられています。
教育省は、全国の学校の教育課程は専門委員会が設置されるまで変更されないと説明し、改訂の理由として「前政権を賛美する内容の削除」と「国旗の変更」だけを指摘しています。
また、発表された改訂項目は、前政権下でのコーランの誤った解釈の修正であると主張しています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/f14c604e4f234b6f251dcb6670e5e1c647ad932d
シリア暫定政権の教育課程改訂に関して、多くのコメントが寄せられました。
特に、教育が国の発展において重要であるという意見が多く、過去に様々な援助を受けても自立できない国々が多いことが指摘されました。
教育体制の不備が貧困や内戦を引き起こす要因とされ、より良い教育が求められていました。
また、改訂された教育課程において「生命の起源と進化」に関する章が削除されたことに対して、科学の発展が妨げられるのではないかとの懸念が表明されました。
特に、イスラム原理主義を採用している国々では進化論が無視される傾向があり、これは科学的な進歩に対する障害となると考えられました。
さらに、資源が乏しい国が科学を否定することは自滅行為であり、教育改革が急務であるとの意見もありました。
最後に、指導者が原理主義者であることが教育改革の妨げになっているとの指摘もあり、今後のシリアの教育政策に対する懸念が強く表れました。
ネットコメントを一部抜粋
リビアと同じになるのかな
国の発展再建には教育が最も重要だと言われています。
「生命の起源と進化」などの章は完全に削除される。
資源のない国が科学を否定するのは自滅行為だよ。
指導者が未だに原理主義者なのは間違い無さそうですね。