iPhoneの誕生にはスティーブ・ジョブズの才能だけでなく、アメリカ政府の強力な産業政策が影響を与えたことが明らかになっています。
著者は、スティーブ・ジョブズの才能だけではなく、政府の支援がなければイノベーションは実現しなかったと主張しています。
特に、2013年に発表されたマリアナ・マッツカートの著書『企業家としての国家』が引用され、アメリカのイノベーションにおける政府の役割が強調されています。
マッツカートは、シュンペーターの視点から科学技術政策を研究し、政府が市場に介入することの重要性を示しました。
さらに、社会学者のフレッド・ブロックの研究も紹介されており、彼はアメリカ政府が実際には非常に強力な産業政策を実施していたことを明らかにしています。
特に、DARPA（国防高等研究計画局）などの政府機関が、企業に基礎研究資金を助成するだけでなく、企業と連携して技術開発の方向性を指示していたことが指摘されています。
これに対し、日本はアメリカからの圧力を受けて産業政策を縮小し、新自由主義的な構造改革に移行しましたが、アメリカは日本よりもはるかに強力な産業政策を保持していたのです。
このような背景の中で、政府の支援がイノベーションの源泉であることが示されています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/da763f0b9d88dd66a5690bd14a733fa296cbf08b
コメントの内容では、iPhoneの誕生におけるアメリカ政府の支援が非常に重要であったことが多くのユーザーによって指摘されていました。
特に、アメリカが行った大規模な投資や政策が、イノベーションを促進する要因となったとされていました。
対照的に、日本では大企業がイノベーションを口にする一方で、実際には新しい技術の開発が阻まれているとの意見がありました。
また、日本の技術が世界的に評価されることが少なくなっていることも悲しむ声が見られました。
さらに、過去の日本の技術や製品がiPhoneの基盤となっていることを指摘するコメントもあり、リチウムイオン電池や液晶画面などの日本の技術が忘れ去られていることに対する懸念が表明されていました。
全体的に、アメリカの政府がイノベーションを支える一方で、日本の政策や企業文化がその妨げになっているという認識が広がっていたようです。
ネットコメントを一部抜粋
この「シュンペーター入門」は痛快な本です。
イノベーションの基となる技術は政府による大規模、長期的な投資がもたらしている。
日本の大企業、イノベーションだの海外に打って出るなど口だけは威勢がいい。
そりゃそうだよ〜、まずアメリカとか、実弾の量が違うでしょ？
つまりアメリカの政府が如何に優秀であって、日本の政府が如何にポンコツであったかということだな。