ヴィタリック・ブテリン氏がイーサリアムの新たなアップグレード「ザ・スプラージ」を解説。EVMの最適化やアカウント管理の改善が目指され、セキュリティ強化も含まれています。
このアップグレードは、イーサリアムプロトコルの様々な改善点を統合することを目的としており、特にイーサリアム仮想マシン(EVM)の最適化やアカウント管理の向上、手数料システムの効率化、先進的な暗号技術の導入が含まれています。
現在のEVMは静的解析が困難で、効率的な実装や形式検証が難しいため、これらの改善が求められています。
また、アカウント管理システムもより安全で使いやすいものにする必要があります。
「ザ・スプラージ」が実装されると、EVMの性能と安定性が向上し、ユーザーはより安全で便利なアカウント管理機能を利用できるようになります。
さらに、トランザクション手数料の最適化によりスケーラビリティが向上し、新しい暗号技術の導入によって長期的なセキュリティも強化される予定です。
これにはEOF(EVM Object Format)の導入やアカウントアブストラクションの実装、EIP-1559の改善、VDF(Verifiable Delay Functions)の導入など、複数の技術的なアップグレードが必要です。
また、量子コンピューターによる暗号の突破に対する耐性を持つ新たな暗号システムの導入も重要なポイントとなっています。
しかし、これらの実装には技術的な課題があり、新しい暗号技術の導入には十分な研究と検証が求められます。
後方互換性の維持やセキュリティリスクの管理も重要な課題です。
イーサリアムの今後のアップグレードは、マージ(Merge)、サージ(Surge)、スカージ(Scourge)、ヴァージ(Verge)、パージ(Purge)、スプラージ(Splurge)の6つに分けられ、それぞれがイーサリアムを完璧な状態にするためのテーマを持っています。
ヴィタリック氏は、これらのアップグレードについての解説を続けており、彼の意見は分散化されたコミュニティで開発が進められる中でも大きな影響を持っています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/77b85a0b615f8d280b7d6e2cdbbe366f283b9478