中国の太陽電池と鉄鋼業界が赤字続き、デフレ輸出が影響。ゾンビ企業の延命が困難に。
要約すると中国の太陽電池業界と鉄鋼業界は、昨年それぞれ600億元（約1兆2270億円）と308億元（約6300億円）の大幅な赤字を記録し、供給過剰が深刻な問題となっています。
これらの業界は、国内景気の低迷を受けて赤字覚悟での輸出を行い、世界市場に影響を与える「デフレ輸出」を引き起こしています。
特に、米国やブラジル、タイなどの国々では中国からの安価な製品によって自国の産業が打撃を受け、関税の引き上げが進んでいます。
中国政府はこれまで、淘汰されるべき「ゾンビ企業」に対して補助金を支給し、供給過剰を助長してきましたが、不動産市場の不況によりその財政支援が困難になりつつあります。
最近発足したトランプ政権は、国内の消費低迷によるデフレ圧力を他国に転嫁すべきではないとし、関税戦争を強化する方針を示しています。
太陽電池業界では、上場企業の6〜7割が赤字を出し、主なメーカーも軒並み厳しい状況に直面しています。
ポリシリコンやシリコンウエハー、太陽電池セルなどの価格が大幅に下落し、業界全体に影響を及ぼしています。
中国の太陽光発電産業は、2011年の福島原発事故以降急成長を遂げ、政府の大規模な投資によって世界市場でのシェアを80％以上に拡大しましたが、現在はその成長が危機に瀕しています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/6accd186615c60d92b1fdc3d058cd91bb89accc1