映画『スキャンダル』は、フジテレビのセクハラ問題を描き、女性アナウンサーの立場やメディアの体質を考察しています。実際の事件を基に、世代の異なる女性たちの行動の違いも描かれています。
この騒動は、80社に及ぶスポンサーのキャンセルを引き起こし、「フジテレビ崩壊の危機」とも言われました。
特に、女性アナウンサーはその実力だけでなく、ルックスや好感度も求められる立場であり、これが「女子アナ」ブームを生む一因となりました。
しかし、このブームの中心にあったフジテレビは、女性アナウンサーの「女性性」を強調し利用してきたため、今回の事件が発生したとも言えます。
映画は、2016年にFOXニュースの元女性キャスターがCEOのロジャー・エイルズに対してセクハラ訴訟を起こし、彼の退任を引き起こした実際の事件を基にしています。
この出来事は、アメリカのメディア業界に大きな衝撃を与え、翌年のハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ暴露騒動に繋がる重要な出来事として位置付けられています。
映画には、シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビーといった実力派女優が共演し、話題を呼びました。
特に注目すべきは、同じテレビ局内でセクハラを受けた世代の異なる3人の女性の行動の違いを描いている点です。
彼女たちが共闘する場面はなく、周囲の女性たちの反応も一様ではなく、職場のセクハラ問題の複雑さが浮き彫りになっています。
また、映画には2016年のアメリカ大統領選挙に出馬したドナルド・トランプも登場し、主人公の一人であるFOXニュースのアンカーウーマン、メーガン・ケリーとの確執が描かれています。
このように、『スキャンダル』は、セクハラ問題だけでなく、メディアの在り方や女性の立場についても深く考えさせられる作品となっています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/c61778b962a17be5b1eb0f0f94323c7bdcc87050