ブラジル経済は米中貿易戦争の影響でスタグフレーションの懸念が高まり、インフレと減速が同時進行中。政府は財政的なジレンマに直面している。
経済専門家のカルロス・タデウ・デ・フレイタス・ゴメス氏は、最近のポデール360でこの問題について詳しく分析しました。
米国が中国からの輸入品に対する関税を引き上げる中、ブラジルの農産物への外需は増加する一方で、国内の食品価格は上昇しています。
これにより、ブラジルのインフレ率は今年6.95%、2026年には5.60%に達する可能性があり、中銀が設定したインフレ目標を超える恐れがあります。
基本金利を下げられない状況の中、経済は減速し、政府は財政的なジレンマに直面しています。
インフレを抑えるためには支出を抑える必要がありますが、選挙を控えた政府は積極的な財政政策を維持し、国債を増やす選択肢を選ぶ可能性があります。
過去のハイパーインフレの教訓を踏まえ、現在のブラジルには外貨準備があるため、外部危機に対する防御力はあるものの、依然としてインフレの連鎖が続いています。
米国とブラジルの経済状況は似ていますが、ブラジルはドルを発行することができないため、公共支出の削減など他の解決策を模索しなければなりません。
現在の経済修正のチャンスは残されていますが、ドル高の影響で国債の返済が困難になる懸念もあり、これがブラジル経済や国家の信用リスクを引き上げる要因となっています。
また、中国との関係を深めることで米国からの報復を招くリスクも考慮する必要があります。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/15c2923120f0119fdb4cb0812aba364a0172240d