ソニーのメモリースティックがSDカードに普及しなかった理由と現状を解説。企業戦略の違いが影響。
2025年現在、デジタルカメラの記録媒体としてはSDカードが主流となり、メモリースティックは「過去の規格」と見なされることが多くなっています。
しかし、レトロなデジタルカメラやゲーム機の人気が再燃しているため、メモリースティックにも一定の需要が残っているのが現実です。
メモリースティックがSDカードのように広く普及しなかった理由は、企業戦略の違いにあります。
SDカードは、東芝、SanDisk、松下電器産業(現Panasonic)の三社によって共同開発され、オープン性を重視した戦略が取られました。
これにより、SDアソシエーションが設立され、仕様の情報公開や規格の統一が進められ、多くの企業がSDカード規格を採用しやすくなりました。
対照的に、メモリースティックは実質的にソニーの単独規格に近く、他社からの対応製品は限られていました。
このため、ユーザーの間で「ソニー製品向けのメモリーカード」としての印象が強く、SDカードのような広がりを持つことができませんでした。
最終的には、ソニー自身もSDカードを採用することとなり、メモリースティックの市場シェア拡大は妨げられました。
これらの要因から、メモリースティックはSDカードに対抗できず、現在のような状況に至ったのです。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/caa5c1988ee45e4677f0ed40755efa11d3fa8e58
メモリースティックが普及しなかった理由は多岐にわたります。
まず、高価格が大きな障壁となりました。
SDカードと比較しても、コストが高く、消費者にとって手が出しにくいものでした。
また、メモリースティックは厚みがあり、デバイスの小型化には不利でした。
さらに、大容量化が遅れたため、ユーザーのニーズに応えられませんでした。
特に他社製品での採用がほとんどなかったため、汎用性が欠けていたことも普及を妨げる要因となりました。
記録媒体は安価で安定性があり、他社製品との互換性が求められるため、メモリースティックのように特定のメーカーのみに依存する製品は受け入れられにくかったのです。
加えて、メモリースティックの規格が多様化しすぎたことも、消費者が混乱し、選択を避ける原因となりました。
こうした要因が重なり、メモリースティックは市場での競争に敗れ、普及しなかったのです。
ネットコメントを一部抜粋
まず高い。
SDカードよりも厚みがあって、大容量化も遅かった。
汎用性に欠けていたからだと思う。
メモリースティック自体が廃れた理由はソニーですら採用しない機器が増えたこと。
メモリースティックの値段の高さだけはやはり許せません。