9900万年前の琥珀から新種の寄生バチが発見され、独特な生態が注目されています。昆虫の体内で幼虫を育てるこのバチの研究は、倫理的問題も含めて議論を呼んでいます。
この寄生バチは「Sirenobethylus charybdis」と名付けられ、捕らえた昆虫の体内で幼虫を育てるという独特な繁殖方法を持っていました。
研究チームは、ミャンマー産の白亜紀の琥珀に閉じ込められていた化石標本を調査し、未知の新種であることを確認しました。
この寄生バチの腹部には、ハエトリグサのような構造があり、昆虫を捕獲するために使用されていたと考えられています。
研究者は、最初に見つけた標本の腹部の膨らみが気泡ではなく体の一部であることを確認し、他の標本との比較からこの構造が可動式であることを推測しました。
つまり、下部のフラップが開いたり閉じたりすることで獲物を捕らえていたのです。
この生態は、現代の食虫植物であるハエトリグサに似ていますが、白亜紀の寄生バチは捕らえた昆虫を殺すのではなく、卵を産み付けて解放し、幼虫は宿主の体内で育つという形態を取っていました。
宿主はおそらく、このバチと同じくらいの大きさの飛ぶ昆虫だったと考えられています。
寄生バチの生態は、現代のヤドリスズメバチにも見られ、他の種の幼虫を育てるために卵を産み付ける行動が類似しています。
また、琥珀の中には恐竜の尾やカニ、クモなどさまざまな生物が閉じ込められており、今回の標本もその一つです。
しかし、ミャンマーでは軍事クーデター以降、琥珀の採掘に関する倫理的な問題が浮上しており、学界からは研究の一時停止を求める声も上がっています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/3983ad1a7ad8d7ce79ae11ed7e8beca05876d307
9900万年前の寄生バチの発見について、コメントではその生態や進化に対する興味が多く表現されていました。
寄生バチが獲物の体内で幼虫を育てる点は、現代の寄生蜂と共通しているものの、捕まえ方が異なることが特異であるとの意見がありました。
あるコメントでは、昔に自分が捕獲したスズメガの幼虫が、寄生バチによって羽化した経験を語り、寄生蜂が自然界に多く存在することに驚きを覚えたと述べていました。
また、9900万年前の寄生バチの生態を知ることで進化の過程を垣間見ることができる点が面白いと感じた人もいました。
さらに、現生の寄生バチが神経節に毒液を注入して麻酔をかける方法に進化したことを、人間の外科手術と比較して考察する意見もありました。
寄生方法が非効率であった原始の頃から、現在の方法へと進化したことにワクワクしたという声もありました。
加えて、政情が安定した地域での調査研究が進めば、さらに驚くべき発見があるのではないかという期待感も表明されていました。
9900万年前の虫の年数を特定できたこと自体が驚きであり、太古のロマンを感じさせるコメントもありました。
ネットコメントを一部抜粋
獲物の体内で幼虫が育つのは、普通に今の寄生蜂もそうだから、特異なのは捕まえ方かな。
昔、某スズメガの幼虫を捕獲したので、せっかくなので羽化させようと虫かごで飼育してたら、最後、蛹からでてきたのは大きな蜂だったので驚いたことがある。
現生の寄生バチは、獲物の神経節にピンポイントで毒液を注入して『麻酔』をかけ、卵を産み付けるのが主流です。
如何にも非効率な寄生方法で、原始にはこうやっていた物が、やがて淘汰されて今の寄生バチのやり方に進化したであろう事が容易く想像出来る構造で、非常にワクワクした。
9900万年前の虫だと分かる事がすごいですね。
古いとは分かっても年数までは全く予測がつかない。