NASAが国際宇宙ステーション(ISS)の貨物輸送契約を2030年まで延長。契約総額は約2兆2000億円で、信頼性の高い米国ベースの輸送システム維持が目的。
この契約は、Northrop Grumman(ノースロップ・グラマン)、Sierra Space(シエラスペース)、Space Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)とのもので、既存の「商業物資輸送サービス(CRS-2)」契約が2026年末に期限を迎えるため、その延長を決定しました。
契約総額は140億ドル(約2兆2000億円)を超えない見込みで、NASAは延長によってISSの運用期間中に必要なサービスを継続的に提供できるとしています。
これまでに、NASAはCRS-2契約に基づき、Northrop Grummanに27億ドル、Sierra Spaceに14億ドル、SpaceXに28億ドルの合計69億ドル(約1兆1000億円)を支払ってきました。
NASAは、GraviticsやThe Exploration Company、GEPA Logisticsの3社から情報を収集し評価した結果、契約延長を決断したとしています。
現在、ISSへの物資補給にはSpaceXの「Cargo Dragon」やNorthrop Grummanの「Cygnus」が使用されており、Sierra Spaceの「Dream Chaser」はまだ実運用前です。
また、ロシアの「Progress」も運用されていますが、NASAは「Progress」に依存せず、信頼性の高い米国ベースの輸送システムを維持することが重要であると述べています。
ISSへの貨物輸送においては、冗長な打ち上げ能力が極めて重要であり、現在の3社以外には必要なサービスを提供できる企業が確認されていないことが、契約延長の理由となっています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/a2bf126365d1f0f60ead7dd2a7e9d0e79a3b3f85