F/A-18「ホーネット」の誕生は、ジョン・ボイドの新理論「E-M理論」によるもので、戦闘機の性能を科学的に分析した結果、アメリカ国防総省の注目を集めた。
要約するとアメリカのF/A-18「ホーネット」戦闘機は、その誕生に独特な経緯を持つ。
この機体は、元々アメリカ空軍の軽量戦闘機候補であるYF-17を基に、海軍の戦闘攻撃機として開発された。
最終的に、空軍はYF-16を選択し、海軍はYF-17を採用したが、この軽量戦闘機計画の中心人物はジョン・ボイドという戦闘機パイロットであり研究者である。
ボイドは朝鮮戦争でF-86「セイバー」のパイロットとして実戦を経験し、空軍戦闘機兵器学校で教官として無敗の記録を打ち立てた。
彼はその経験をもとに、空中戦の戦法を分析し、理論化することに取り組んだ。
ジョージア工科大学で学んだ物理学と熱力学を基に、ボイドは「エネルギー機動性理論」(E-M理論)を考案。
この理論は、戦闘機の性能を機体の重さ、速度、エンジン出力、飛行抵抗などの要素から数式で表現するもので、戦闘機の性能が運動エネルギーによって決まるとするものだ。
1964年に完成したこの理論は、アメリカ国防総省の注目を集め、ボイドと彼の同僚トーマス・クリスティーは「戦闘機マフィア」と呼ばれるようになる。
これにより、F/A-18は新たな戦闘機計画に大きな影響を与え、現在も多くの国で運用され続けている。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/234db780b184f03e8aaa31c2402c3eb9af487ac9